待合室 Notebook of Life
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夏井和代は、駅前で酒屋を営んでいる。いつも駅の待合室に置かれたノートに励ましの言葉をつづっていた。いつしか全国から訪れた旅人たちが悩みや苦しみなど心の叫びをノートに書き記すようになった。そして、和代はその返事を書き続けるようになる。ある日、国道を歩いて来た旅人が、人生に絶望した内容の書き込みを残す。
- 公開日
- 2006年11月4日(土)
- 監督
- 板倉真琴
- 脚本
- 板倉真琴
- 撮影
- 丸池納
- 製作年
- 2006
- 製作国
- 日本
- 上映時間
- 107
- INTRODUCTION
- 東北の小さな駅の待合室。ここに置かれたノートに、旅人たちが様々な思いを記していく。いつしか「命のノート」と呼ばれるようになった。このノートに綴られている話に返事を書き続ける女性。1000人以上もの見知らぬ旅人たちに返事を書き、生きていく事の素晴らしさを伝え続けているのだ。映画『待合室』は、新聞に掲載された実話をもとに描かれた。主演は、日本映画界を代表する名女優、富司純子。その若き日を、数々の映画賞を受賞している実力派、寺島しのぶが演じ、初の母娘競演が実現した。その他、ダンカン、あき竹城、斉藤洋介、桜井センリ、風見章子、市川実和子、利重剛という豪華な顔ぶれが揃った。音楽は、綾戸智絵が担当。この映画の主題歌として書き下ろした新曲「Notebook of Life」。監督・脚本は、アクション映画で活躍してきた板倉真琴が務め、人間ドラマにを丁寧に作り上げている。
- STORY
- 東北の静かな田舎町。冬は深い雪に閉ざされる町だが、全国各地から自転車やヒッチハイクなどで旅人がやって来る。小さな駅の待合室に、1册のノートが置かれていた。旅人たちが、悩みや苦しみ、旅や人生の想いを書き残して行くのだ。それは、いつしか命のノートと呼ばれるようになった。駅前で酒屋を経営している夏井和代は、そんな書き込みに励ましの手紙を書き続けている。和代は、四十数年前に遠野から嫁いできた。当時、店は客で賑わいを見せていたが、町は変わってゆく時代に取り残され、寂れていった。夏代は夫と娘を病気と事故で失う。生きてゆく希望を失いつつも、必ずいい事があると自らを奮い立たせ、笑顔を絶やさずに日々を送ってきた。一人旅をしている若者に、おにぎりや果物を差し入れたりするのだった。そんな和代を東北のお母さんと慕って、何度もこの町を訪れる若者もいる。大雪の日、待合室で浩一が野宿した。和代はおにぎりと温かいお茶を差し入れる。翌日、浩一はノートに「妻と娘に死なれ、静岡から死ぬために歩いて来ました」と、書き残して旅立った。和代は励ましの言葉をつづることしか出来なかった。和代はさらに、地元に住む晶子のことも気がかりだった。この寂れた町で、若者は何も希望を見出せないと思っているからだ。ある日、待合室から命のノートが無くなった。和代は愕然とし、強烈な孤独感と、忍び寄る老いを感じるのだった。
- CASTING
- ●富司純子 藤純子の芸名で63年『八州遊侠伝 男の盃』で映画デビュー。東映仁侠映画の看板女優となる。68年から『緋牡丹博徒』シリーズに主演。爆発的な人気を得て東映の黄金時代を築く。歌舞伎俳優の尾上菊五郎と結婚し、芸名を富司純子と改め復帰。『あ・うん』、『あ、春』、『おもちゃ』『ドリーム・メーカー』などに出演。 ●寺島しのぶ 舞台『「近松心中物語」『華岡青州の妻』などで活躍。03年映画『赤目四十八瀧心中未遂』でヒロイン役に抜擢、『ヴァイブレータ』で映画初主演を果たした。03年東京国際映画祭で最優秀女優賞、日本アカデミー主演女優賞等、国内外の数々の賞を受賞する。『単騎、千里を走る。』『やわらかい生活』などに出演。 ●ダンカン タレント、放送作家。98年脚本・主演映画『生きない』で第51回ロカルノ国際映画祭アキュメニカル特別賞を受賞。『みんな~やってるか!』(95)、『ドッペルゲンガー』(03)、『七人の弔』(05)などに出演。 ●市川実和子 99年『アナザヘヴン』で映画デビュー。『コンセント』(02)、『イン・ザ・プール』(05)に出演。 ●風見章子 38年「土」で映画デビュー。02年『忘れられぬ人々』でナント三大陸映画祭で主演女優賞を受賞。 『飢餓海峡』(65)、『赤ひげ』(65)、『眠る男』(96)などに出演。
- 配給会社
- 東京テアトル